(二)研究方法
本論では、以下のような研究方法を取ろうとしている。
1.文献閲読法によって、教科書や文法例などを集める。2.資料調査法によって、書籍やインターネットで調べる。
3.本稿では謝罪言語の使い方を取り上げて、謝罪言葉の実際活用について考察してみる。
4.以上のような先行研究を踏まえつつ、収集したデータを基に中国語・日本語の謝罪対策の差別化について考察してみる。
第二章 謝罪言葉の定義・役割・種類 首页 上一页 1 2 3 4 5 6 下一页 尾页 3/6/6
第一節 謝罪言葉の定義
ジェ・ホルメズ(J.holmes1990:159)は機能あるいは役割の角度から謝罪を定義した。「AはBに失礼な行為をしたとき、AはBのメンツを守るために、Bに謝罪を行い、それからAとBの間の調和を回復する」[贾玉新《 跨文化交际学》.上海外语教育出版社. 1997. P374より]。以上の研究成果はほとんどのは西方の文化と英語環境に基ついて考えた結果であるが、日本語などのほかの言語の謝罪行為の相違点を軽視やすいと考えられる。
それに対して日本学者熊谷智子(1993)は「話してのあやまちや相手への被害などへの責任を認め、許しを乞い、それによって、相手との人間関係における均衡を回復する行為である」と、謝罪の原因・対策・役割からを定義した[熊谷智子.「研究対象としての謝罪―いくつかの切り口について―」.1993.日本語学「J」.明治書院(11)(頁数?)]。そのため、謝罪の役割だけではなく、対策も大切するべきだと考えられる。
第二節 謝罪言葉の役割
謝罪はあるときメンツに関わることなので、とても難しい。これこそ、謝罪のおもしろいところである。筆者は以下のようにまとめてみた。
1.傷がつかれた相手の心理上の剥奪感を回復する。
心理学の視点から謝罪文化の研究を行なっていたラリールは「ミスをして相手に物質あるいは心理上の傷を与えてしまったとき、謝罪を通して傷づかれた相手に物質上の賠償をあげるだけではなく、もっと重要なのは心理上の傷を癒すことである。」と指摘した[林正峰、鄭呈皇《 道歉的力量》.商业周刊. 975期. p.82]。
2.自分が相手に与えてしまった傷をはっきり知らせる。
毎回の謝罪で自分が相手にもたらした傷をはっきり知らせ、それから自分はもっと慎重に対応し、再発を防止するように努める。
3.もう一度自分の行為を見直し、個人のイメージを守る。
一旦ミスをして、謝罪せずにほったらかしたら、信頼が失われてしまい、もう相手からはなかなか信じてくれなくなり、他のことでも嘘つきのように思われてしまい、結局悪人扱いとなりかなない。ところが、相手に平身低頭で心のこもった謝罪をしたら、相手は悪感情が軽減でき、大目に見てくれて許してくれることが多いと考えられる。
第三節 謝罪言葉の種類
内在的な意味及び日常生活での実際使用による謝罪はおよそ三種類に分けられる。コミュニケーシュンのルートからみると、謝罪を、言語と非言語に分けている。謝罪を、口頭と書面という二つにも分けている。さらには文化的な視点からみると、謝罪を正式と非正式に分けている。
筆者はそれぞれの特徴と内容を下記のようにまとめてみた。
一、言語謝罪と非言語謝罪
言語行為で謝罪を行うのは一番普通の謝罪行為である。実施対象によって、失礼なことをした方が直接に失礼された方に謝罪することもあるし、第三者を通して間接的に失礼された方に謝罪することもある。
非言語謝罪は言語以外の行為で行なう謝罪であり、非言語またはジェスチャーで実現し、非言語交際の範疇に属している。例えば、中国で学生は先生に聞かれた問題を答えることがなかなかできないときに、恥ずかしくて、何も言わずに、ただ手で頭を掻くだけで、先生に謝罪の意を込める微笑みをする。この黙りと仕草は「すみません、ごめんなさい」という意味が含まれる。
二、口頭謝罪と書面謝罪
口頭謝罪は口で謝罪を表す言葉であり、直接謝罪と間接謝罪も口頭謝罪に属している。ただ実施対象は少し異なり、前者は失礼の方が自分で相手に謝罪を行ない、後者は第三者を通じて謝罪をする形である。
書状で謝罪をすることが決して少なくないが、本人が直接、口頭で謝罪するのが一番である。それは、口頭謝罪より、書面謝罪は時間的にも空間的にもロスがあるほか、誠意に関わる重要な問題である。また、第三者を通して謝罪の意を伝えるときでも、第三者は有意識あるいは無意識で相手の言葉を素直に受け取らず、言葉を曲解してしまい、さらに新しい誤解を招きかなない。